プラスチックは様々な製品に使用されています。
生産の増加に伴い廃棄量も増え、プラスチックの廃棄物問題は今や世界規模の課題です。
地球環境を守るためのリサイクルにはどんな問題があるのでしょうか?
こちらのコラムでは、プラスチックのリサイクル問題について解説いたします。
目次
プラスチックのリサイクルの種類
プラスチックのリサイクルには3つの方法があります。
・マテリアルリサイクル/廃プラスチックを原材料にして、新たなプラスチック製品にすること。
異物混入や汚れがひどいものは再利用できません。
・ケミカルリサイクル/廃プラスチックを科学的に処理し原料にしてから再利用すること。
「原料・モノマー化」「油化」「ガス化」「コークス炉化学原料化」「高炉原料化」の5つの方法があります。
・サーマルリサイクル/廃プラスチック固形燃料にしたり、焼却する際の熱を発電などに利用します。
分別が困難な廃棄物が対象です。
プラスチックリサイクルの現状
日本では、プラスチックはどのくらいリサイクルされているのでしょうか。
身近なところではペットボトルの分別回収などからも、リサイクルは進んでいるように感じますが、実はそうでもありません。
廃プラスチックは約85%程度がリサイクルされていますが、そのうちの約6割がサーマルリサイクルです。
海外、特にヨーロッパなどでは、熱回収であるサーマルリサイクルはリサイクル率に含みません。
そう考えると世界基準では、日本は決してリサイクル率が高いとは言えませんね。
なぜリサイクル率が低いの?
プラスチックのリサイクル率が低い理由はいくつかあります。
・コストが高い/裁断や粉砕処理の過程で不純物が混じりやすく、取り除く作業にコストがかかること。
・素材の選別が必要/ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、複合樹脂で作られた物など様々な種類があり、その材質ごとに選別して集めることに手間がかかること。
・洗浄が難しい/着色されていたり、様々な化学物質や油などが付着していることが多く、またプラスチックの性質からも洗浄が困難なこと。
このような理由から、世界に比べて日本はまだまだリサイクル率が低いのが現状です。
廃プラスチックの輸出規制や海洋プラスチック問題などもあり、プラスチックのリサイクルは一人一人が意識を高め、企業が責任を持って取り組むべき課題です。
排出事業者としてできること、適切な廃棄処理をご提案しますので、まずはご相談ください。
※当社は法人様のみのご対応となります。