家庭でも衣類や食品の乾燥剤として使用されているシリカゲル。
物流や製造などの事業所から排出されたものは可燃ごみとして扱ってはいけませんが、どのように処理をすればよいのでしょうか?
こちらのコラムでは、シリカゲル・乾燥剤の産廃処理方法について解説いたします。
目次
乾燥剤の種類
乾燥剤は、空気中にある水分を吸収して除去するためのものです。
吸湿性によって、食品の品質を維持したり医薬品の劣化を防ぐなどの役割で多く使用されています。
種類も形状も様々なものがあります。
・シリカゲル/ほとんどの液体や気体を乾燥することができ、幅広く使用されています。
・生石灰(酸化カルシウム)/低湿度の吸湿力。水分を加えると、発熱する恐れがあります。
・塩化カリウム/シート状で張りがあり、割れやすい菓子類の台紙などに使用されています。
他にも、脱酸素剤、合成ゼオライト、クレイ系などの種類があります。
シリカゲルの特徴
乾燥剤の中で多く使用されているシリカゲルは、青色か透明のビーズ状のものです。
二酸化炭素からできており、毒性はありません。
青い色は、塩化コバルトで着色されていて、吸湿すると色はピンクに変わります。
優れた吸湿性があり、吸湿によって膨張したり高温になることもありません。
使いやすいので、食品・住宅・医薬品・電子機器・精密機械・楽器類・衣類・梱包・コンテナなど、様々な分野で幅広く使用されています。
産廃処理の方法は?
事業所から排出されるシリカゲルは産業廃棄物で、廃棄物分類では「汚泥」に分類されます。
事業系可燃ごみとして出すことはできませんので、許可を取った処理業者に委託して処理をします。
汚泥の処分は、焼却・溶解・埋め立て・セメント原料化などです。
乾燥剤の中でも、シリカゲルはリサイクル可能で、粘土の代替原料、堆肥の原料などとして再利用することができます。
業者によっては、廃棄物量が少ないと断られてしまうケースもあるので、収集運搬や処理の委託をする際は確認しておくことをお勧めします。
シリカゲルは形状によっても処理方法が異なります。
廃棄する量や種類などの判別が難しい、既存の業者では扱えないなど、お困りの際はぜひご相談ください。