工場などで機械が稼働することで生じてしまう金属のカスや、金属加工の工程などから発生する様々な金属スラッジは、リサイクルのために有価物化することはできるのでしょうか？
こちらのコラムでは、金属スラッジの有価物化について解説いたします。

金属スラッジとは？

スラッジとは、事業活動や生活排水の処理で発生する固形物のことで、廃水中に浮遊したりタンクの底に沈殿します。

金属スラッジは、金属の表面を処理する際の酸洗浄工程で、金属の表面が剥がれて堆積して泥状になったもの、金属加工や化学工業などの工場で、生産過程で機械を使用することで生じるサビや金属粉などの余剰物、またボイラーやタンク、船舶などの金属の表面が剥離したもののことです。

ニッケルを含むニッケルスラッジ、無機性スラッジと言われる、金属の酸化物、鉱物が粉末になったもの、砂などがあります。

処理の方法は？

金属スラッジは、産業廃棄物分類では「汚泥」に分類されます。

一般的に含水率が高いので、脱水や乾燥で水分を除去し、固形化させる中間処理を行います。

リサイクルでは、金属スラッジから再利用できる貴金属を回収して再利用したり、焼却処処理の際に熱エネルギーを回収して燃料にすることも可能です。

再利用できないものは、埋め立て処理で最終処分されます。

中には、重金属や有害物質を含むものなど、特別管理産業廃棄物に分類されるものもあります。

また、焼却の際はダイオキシンが発生しないよう適切な管理が必要です。

有価物化はできるの？

金属スラッジには様々な金属が含まれており、サイクル可能な金属二次資源として価値があります。

希少な金属であるレアメタルが含まれているものもあり、有価物化は可能です。

他にも、レアアース、貴金属、銅、ニッケル、錫、亜鉛、鉛など、一定量の金属を含有したスラッジを様々な中間処理で精錬の後、再利用されます。

産業廃棄物として処理費用がかかるところを、買い取りによって利益を生む可能性がありますので、有価物化するには、回収までの適切な廃棄物管理が必要です。

廃棄物の状態や量によって買い取りができなかったり、買い取り金額よりも運搬費用が高くなってしまうこともありますので注意が必要です。

金属スラッジは再利用できる貴金属の回収が可能です。

限りある資源の有効活用や環境保護のためにもリサイクルに積極的に取り組みたいですね。

廃棄物の排出量も処理コストも削減するご提案をいたします。

ぜひご相談ください。

※当社は法人様のみのご対応となります。