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丸商の産廃コラム

COLUMN

廃油処理業者の選び方とは?優良業者を見分けるポイントを解説

飲食店や工場などから排出される「廃油」の処理は、慎重に業者を選定して委託する必要があります。

もしも委託先業者が不適正な処理を行った場合は「廃油を排出した事業者自体」にも責任が問われるため、信頼できる優良業者をしっかりと見極めたいところです。

しかし、廃油の処理を請け負っている産廃業者の数は多く、全国に14万社ほど存在します。

どのような基準で優良業者を見分けたらいいのかわからない…」とお困りのケースもあるのではないでしょうか。

そこで、今回は廃油の処理委託に伴うリスクについて解説しながら、優良業者を見分けるポイントを4つご紹介します。

ぜひ参考にしながらしっかりと下調べをして、慎重に廃油処理業者を選定しましょう。

当社では、ニーズにピッタリの処理業者をマッチングし、廃棄物処理の最適化をご提案しております。

お困りの方はお気軽にご相談ください。

廃油の処理委託に伴うリスクとは?

自社で排出した廃油の処理を外部業者に委託する場合、収集してもらった段階で「ここから先は委託先業者の責任」と考える方が多いかもしれません。

しかし、実は廃油のような産業廃棄物は、安全に処分されるまでは「排出事業者(依頼側)」にも責任があります。

なかには安い料金で不正に処理が行われるケースも存在するため、そのような悪徳業者に引っかからないように注意しましょう。

万が一委託先業者が不適切な処理やルール違反を行った場合、依頼側の責任として以下のような対応を求められるリスクがあります。

・処理委託の経緯や対応内容などについて、行政や警察から事情聴取を受ける
・後始末に必要な費用を請求される
・社名などが公表される

さらには役員が株主代表訴訟を提訴されたり、廃棄物処理担当者が刑事事件の被告人として起訴されたりする事例も見られます。

産業廃棄物は環境や人体に与える影響が大きいことをしっかりと認識し、安全かつ適正に処理してもらえる廃油処理業者に依頼することが重要です。

廃油処理業者選びで注目したい4つのポイント

ここから先は、優良な廃油処理業者を見分けるために注目したい4つのポイントについて解説していきます。

委託先候補をいくつかピックアップしたら、以下の内容を参考にしながら「信頼できる業者かどうか」を慎重に判断しましょう。

産廃処理の許可を取得しているか

まず注目したい点が、「産廃処理の許可を取得しているか」についてです。

基本的に産廃処理の許可は「収集運搬」と「処分」の2種類に分かれていることから、委託したい業務の許可を行政から得ているか、さらには許可証の有効期限は切れていないかなどを確認する必要があります。

また、許可の内容に「廃油」が含まれているかどうかもチェックすることが大切です。

もしも廃油を取り扱う許可を得ていない業者に委託をした場合は法律違反となり、依頼した側に「5年以下の懲役あるいは1,000万円以下の罰金(または両方)」が科せられる恐れがあるため注意しましょう。

もしも廃油以外にも処理してもらいたい廃棄物がある場合には、希望する種類の許可証についても事前に確かめておくとよいでしょう。

複数の廃棄物を一括で処理してもらえる業者を選ぶほうが、廃棄物の種類ごとに契約するよりも効率的です。

行政処分歴はないか

「行政処分歴の有無」について確認することも、信頼できる業者かどうかを見極めるポイントです。

たとえば営業停止や許可の取り消しなど、過去に行政から処分が下された形跡がないかを調査することをおすすめします。

というのも、仮に何らかの違反や過失があった場合、まずは是正勧告を受けるケースが一般的です。

その勧告に従わなかった場合、あるいは相当重大な過失や違反があった場合に行政処分が下されるため、処分歴のある業者は「信頼性に欠ける」と判断できます。

ちなみに、行政処分歴の問い合わせ先は「処理業者の所在地を管轄する行政庁、または都道府県の担当部局」です。

電話でも対応してもらえるため、気軽に問い合わせてみましょう。

その際には、処分歴だけでなく「周辺住民からの評判」についても合わせて確認できるとより一層安心です。

安全に、そして適正に廃油処理している業者を選定することが大切なので、クレームが多く寄せられている業者は避けるほうがよいでしょう。

処理フローは明確に公開されているか

自社が排出した廃油を安全に処理してもらうために、処理フローを明確に公開している業者を選びましょう。 

廃油は基本的に以下の2つの工程で処理されますが、環境や人体に悪影響を与えない方法が取られているかをチェックすることも依頼側の責任です。

(廃油の一般的な処理フロー)

①収集運搬   依頼主である事業者から廃油を収集し、廃油再生処理工場などの処分施設まで運搬する  
②処分   油水分離器や遠心分離機にかけ、再資源化する

たとえば①の収集運搬の際にはどのような容器が用いられているのか、運搬車両は適しているかなど、できる限り細かな情報を集められると安心です。

 もしも業者のホームページ上に公開されていない場合は、資料などで提示してもらうとよいでしょう。

また、②の処分に関しても、具体的にどこの工場に運ばれているのかをしっかりと確認することが大切です。

もしも委託業者が適切な処分場以外の場所に投棄すると、依頼した側の責任として「5年以下の懲役あるいは1,000万円の罰金(または両方)」が科せられる恐れがあります。

担当者とのコミュニケーションが円滑か

上記でご紹介した3つのポイントを参考に業者を絞り込んだら、最終的には担当者の対応も視野に入れて判断することをおすすめします。

事業を行っていくうえで長いお付き合いになるため、円滑にコミュニケーションを取れるところを選びましょう。

可能であれば実際に業者を訪問して、現場や従業員の雰囲気をチェックすることがポイントです。

担当者の応対が丁寧であることはもちろん、書類はきちんと整理整頓されているか、玄関やトイレは清潔かなどの視点から、「ここなら安心して廃油処理を任せられる」と思える業者を見つけてみてください。

ちなみに業者を訪問した際には、チェックした内容について「現場確認調査報告書」にまとめることが大切です。

内容を社内で共有できるだけでなく、万が一委託業者が不祥事を起こした際に「排出事業者として委託先を適切に選定した証拠」として大いに役立ちます。

優良業者の選定によって「企業評価アップ」も実現

廃油が安全に処分されるまでは「排出事業者(依頼側)」にも責任があるため、処理を委託する業者選びは慎重に行うことが大切です。

委託する業務の許可や行政処分歴の有無、処理フローが明確に公開されているかなどをチェックするとともに、コミュニケーションを円滑に取れる業者かどうかにも注目してみましょう

そのように優良業者を見極めて安全に廃棄物を処分することで、委託業者の不適正な処理によるリスクをきちんと回避することが可能です。

また、廃油を排出する事業者として「環境問題への取り組み」をしっかりと行っていることの証明にもなり、企業評価を高めることにもつながります。

ぜひじっくりと情報収集を行ってさまざまな業者を比較検討しながら、安全性や信頼性に優れた優良業者に廃油処理を委託しましょう。


 

 

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