廃棄物を有価物化するためにはいくつかのポイントがあります。
本記事では「有価物化する際のポイント」をまとめてみました。
是非この記事を参考に、自社の廃棄物を見直してみてください。
排出事業者にとって産業廃棄物から有価物化への転換は大きな課題の一つです。
当社でも有価物化に関する問合せは年々増加しています。
しかし、全ての廃棄物を有価物にすることはできません。
それでもは可能性が高いものも多く存在します。
十数年前は廃棄物としか考えられなかったものが、現代の技術進歩や経済需要により有価物として取引される可能性は高いです。
当社でも有価物化もしくは到着時有価(逆有償)のご提案を行います。
お気軽にご相談ください。
目次
廃棄物を有価物化とする評価項目
廃棄物を有価物するためにチェックするべきポイントをまとめました。
自社の廃棄物が有価物化なりうるかを、まずは確認してみてください。
チェックすべきポイント | 詳細 |
---|---|
成分 | ・有価物となる成分が含まれているか ・有価物となる成分がどれくらいの量含まれているか |
分別 | ・異物混が含まれていないか ・他の廃棄物と混ぜられていないか |
性状 | ・供給先の求める油分、磁力、含水率の基準に沿っているか |
荷姿 | ・供給先が求める荷姿であるか |
経済情勢の変化 | ・天然資源の価格はどうか(天然資源が高騰しているときは、リサイクル資源の需要が高まる傾向にあります) |
頻度・量 | ・廃棄物の一度に発生する量はどれくらいあるか ・どれくらいの頻度で発生するのか |
買取りのポイント
実際、廃棄物を有価物化するためには、買い取り先が求める条件とマッチしているかが重要です。
原料としての成分、性状、荷姿、量が供給先の求める条件に合っているか?
廃棄物をしっかりと分別して保管されているかチェックしましょう。
他の廃棄物や異物が混ざっていたら?
もし、混合して廃棄物が保管されている場合は、手間をかけてでも分別すると可能性が高くなります。
異物が混入している場合は、取り除いてしっかりと分別・保管をしてください。
また、有価物が有効利用される市場相場がどのような推移になっているかも確認していきましょう。
よって実際に天然資源が高騰しているときは、リサイクル資源の需要が高まる傾向にあります。
逆に天然資源が安定しているときはリサイクル資源の需要が低いです。
つまり、売り先がないため、買い取りを一旦ストップしてしまうことや産廃処理に切り替えになる場合もあります。
有価評価されやすい廃棄物の事例
一般的に有価評価されやすい廃棄物の事例は、下記が挙げられます。
品目 | 最終的な使用用途 |
---|---|
廃液 | ・セメント原料化リサイクル ・路盤材として再利用 ・肥料化し販売 |
汚泥 | ・再生砂・リサイクル土材として再利用 ・改良土として販売 ・セメント原料化リサイクル |
燃え殻 | ・路盤材等 |
廃酸 廃アルカリ |
・中和後の汚泥を造粒固化し路盤材 ・中和後に放流 |
廃プラ | ・セメント製造等の燃料として利用 ・再生品化の原料として販売等 |
紙くず | ・焼却後の燃え殻を処理し再利用 ・セメント製造等の燃料として利用 |
木くず | ・バイオマス発電や製紙会社のボイラー燃料 |
動植物性残渣 | ・飼料化して家畜のえさ |
金属くず | ・スクラップ鉄を再商品化原料として販売 |
ガラス 陶磁器くず |
・各種再生品化原料として販売 ・ガラス・ブロック製造材料として販売 |
ばいじん | ・路盤材として再利用 ・セメント原料化リサイクル |
※処理方法によっては中間処理工程に費用が発生する場合があります。
上記品目であっても供給先の条件や廃棄物の性状等によっては評価されないこともあります。
よって、供給先の条件とマッチしているか確認することが重要です。
有価物評価を継続させるために注意すべき点
一度、有価物として評価されたとしても、慢心してはいけません。
その後の管理をおろそかにすると、トラブルになってしまうこともあるからです。
「少しくらいは大丈夫だろう」と他の廃棄物を混ぜて出した結果、
品質低下によるトラブルや最悪の場合、取引解消になってしまうこともあります。
そのため、特に異物混入には最善の注意を払いましょう。
よって、供給先の会社様と信頼関係を維持するためにも、管理を徹底しましょう。
もし、廃棄物の成分、性状、荷姿、量などが変更する場合には、しっかり伝えることが大切です。
まとめ
廃棄物を有価物化したいとお考えの方は、有価物化できる廃棄物などのポイントを抑えましょう。
しっかり分別することも心掛けることが重要です。
さらに一度有価物化出来たらからと言って、管理や伝達をおろそかにしないように注意が必要です。
よって、常に供給先との信頼関係を維持出来るように努めてください。
当社では、産業廃棄物として通常処理されるものの中から有価物としての可能性を探ります。
他にも、埋立てからリサイクルにできる環境負荷の低減やコストダウンにも取り組んでいます。
有価物化もしくは到着時有価(逆有償)のご提案も行います。
「産業廃棄物から有価物にできないか?」
「これは産業廃棄物?有価物?」などの疑問があれば、是非ご相談ください。