生産・研究・販売等でさまざまな化学物質を使用した薬剤や原料があります。
製造業で使用する原料や医療現場で使用期限切れとなった薬品、大学などの研究所で使用した試験薬など廃棄する際に発生します。
また、何らかの理由で放置され、いざ廃棄する時に「中身がわからない…」といった不明薬品が残されていないでしょうか。当然これらも産業廃棄物として適切に処理を行わなければいけません。
今回はそんな不明薬品をどのようにして処理したらよいかを解説いたします。
目次
不明薬品とは

例えば、「製造実験に用いられていた廃液」「研究所の解体や移転、研究者の退職等によって廃棄する際に出てきた試薬・薬品」「ラベルが剥がれた農薬」など化学的な廃棄物を言います。
見た目だけで判断することは非常に困難でしょう。
具体的に、産業廃棄物では「廃油」や「廃酸」「廃アルカリ」などが該当します。
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不明薬品の廃棄方法

化学的な特徴がわからない場合、安易に取り扱うことができません。
色々な成分が混ざった薬品はどんな危険があるかわからないため、特に注意しなければなりません。
もし化学反応が起こった際に、発火や爆発により火災などの事故になりかねないためです。
SDSや商品名、サンプリング等で中身の成分を調査し、どういった成分の薬品なのかをしっかりと理解した上でそれぞれの性質に応じて適切な廃棄を検討します。
くれぐれも、地面にそのまま埋めたり、下水に流すなど環境汚染に繋がる行為は絶対に行ってはいけません。
処理方法は、具体的には焼却や中和・脱水処理、物によってはリサイクルが可能な物もあります。
不明薬品の廃棄に掛かる費用相場

量が少なければ物によって、瓶1本あたり500~1,000円程度のものから1万円を超えるものもあります。
一定の量があれば、50円~数百円/kg程で処理されるケースが多いです。
受け入れ先の処理に得意・不得意も左右されるため、正確な情報を伝えるようにしましょう。
まとめ
不明薬品は、産業廃棄物として適切に処理する必要があります。
商品名やSDS等から中身を確認、場合によっては分析等によってしっかりと把握しましょう。
安易に中身を混ぜたりすると爆発や発火の恐れがあります。絶対に行ってはいけません。
処理方法は、焼却や中和処理・リサイクルが可能なものもあります。
処理費用は量にもよって、1本数百円のものもあれば、数万円する場合もあります。
当社では、薬品関係の処理ご提案の実績もございます。少しでも不明な点があればお気軽にお問い合わせください。