日本では古くから、生ごみや家畜などの排泄物を田畑の堆肥としていました。
今は化学肥料を使うことが多いですが、ごみを堆肥化する技術も進んでいます。
事業所からの廃棄物も堆肥化できるのでしょうか?
こちらのコラムでは、産業廃棄物の堆肥化について解説いたします。
目次
堆肥化とは?
堆肥化とは、微生物を利用して有機物を分解し有機肥料を作ることです。
人工的に微生物を用いて成分を分解・除去し、土壌や作物環境に影響を与えないように安定させます。
堆肥化のメリットとしてはいくつかあります。
例えば、生ごみをそのまま土に埋めると有機物の分解の段階で二酸化炭素が発生し、土壌の酸素が減少します。
堆肥化することで有機物の含有量を減らすことができ、土壌の安定が保てます。
また、細菌や害虫、ウイルスなどが不活性化されて衛生的な堆肥ができ、長期間保管が可能になります。
そして、なんと言っても、ごみの減量、循環ができます。
堆肥化できる廃棄物とは?
堆肥化できる廃棄物は有機物です。
有機物の中でも生物系廃棄物で、主に肉や魚の切れ端・野菜のカスなどの生ごみ、動物の排泄物・木くず・枯葉や落ち葉やなどの動植物性残渣です。
事業系廃棄物の中でもやはり食品廃棄物が多く、例えば青果や魚・肉の卸業者、スーパー・コンビニなどの小売業者、食品の加工・製造工場、レストラン・居酒屋などの飲食店から排出されるものです。
食品廃棄物の中でも、定義によって一般廃棄物と産業廃棄物に分類され、食品廃棄物の全てが堆肥化できるわけではないので、ここは注意が必要ですね。
リサイクルの方法
食品廃棄物については、2001年から『食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)』が施行され、取り組みが進んでいます。
目的は「食品廃棄物の発生を減らす」「食品廃棄物の再生利用を進める」こと。
これらを、製造・流通・外食等の食品関連事業者に対して、目的や措置等を定めています。
つまり、食品リサイクル法は消費者ではなく、事業主が行うこと対しての法律です。
事業所でコンポストを使用して堆肥化することも可能ですが、分別や堆肥化に時間がかかって虫や悪臭が発生するなど管理に手間がかかります。
専門の事業所に依頼すればまとめて回収して堆肥化できるものとできないもの選別し、堆肥化できないものは産業廃棄物として処分してくれます。
食品リサイクル法でも謳われているとおり、責任は事業者にあります。
企業として循環型社会に向け積極的に取り組んでいくために正しい廃棄物処理が必要です。
堆肥化できる専門業者は全国にあり、ご提案いたしますので弊社コンサルタントにご相談ください。
※当社は法人様のみのご対応となります。