マテリアルリサイクルは「処理業者だけの努力」では成立しません。
最も重要なのは、廃棄物が発生する段階での分別・保管・搬出の体制づくりです。
しかし、排出事業者の多くは「処理は業者任せ」「今までずっと混合で出してたから」と考えがちで、リサイクル率向上にブレーキがかかっています。
本記事では、処理業者や廃棄物担当者が排出事業者と協力しながらリサイクル率を高める実践策を解説します。
目次
■なぜ発生段階の協力が必要なのか?
●混合廃棄物は“リサイクルの敵”
- 混合した状態で出された廃棄物は、異物除去や破砕・選別にコストがかかり、有価物としての価値が大きく低下します。
- 一方、製造工程で分別されている廃棄物は、品質が安定し、有価物化しやすくなります。
●排出事業者の「見える化」意識がカギ
- CO₂排出量・廃棄物削減目標の達成に向け、企業はリサイクル率を把握しようとしています。
- このタイミングでリサイクル率向上の提案を行えば、単純な単価競争から脱却し、“選ばれる業者”に変わることが可能です。
■排出事業者に求める協力体制のポイント
①工程別の発生源分析
- どの工程でどの種類の廃棄物が発生しているかを調査
- 現場を歩き、「混ざる原因」「異物混入のリスク」を洗い出す
管理者主導の元、「廃棄物発生マップ」を作成することで、分別の指導が行いやすくなります。
②分別ルールの標準化&教育
- 「廃棄物BOXの色分け」「写真付き掲示物」「動画・マニュアル作成」など
- 現場の作業員任せではなく現場責任者・工程担当者を巻き込むことが必須
現場教育は“一度きり”ではなく、定期的なレビューが重要です。
③搬出容器・保管エリアの設計
- 保管段階で混ざらないように専用コンテナの設置・仮置き場の区画整理
- 鉄・プラ・紙など、再資源化しやすいものから優先的に仕組み化する
保管品質が高まれば、リサイクル業者からの評価が上がり、有価物化の可能性も拡大します。
④成果を数値で見せる
- 分別を徹底した結果、「処理費10%削減」「有価物売却で収入化」などの実績データを共有
- 「リサイクル率◯%を達成しました」と報告することで、事業所内のモチベーションも上がる
これにより、継続的な分別協力 を引き出せます。
■私たちが果たすべき役割
「委託される側」から「資源循環のパートナー」へ
私たち丸商は顧客の環境経営に貢献し、廃棄物を価値ある資源に変える視点をもつことで、
単なるコスト削減ではなく企業価値向上の支援者としての立場を築きます。
■まとめ
マテリアルリサイクルを進める上で最も重要なのは「廃棄物が混ざらない仕組みを発生段階からつくること」です。
現場改善を提案・伴走することで、リサイクル率向上とコスト削減を同時に実現できます。
「リサイクルは処理工程で行うもの」から「発生源でつくり込むもの」へ。
廃棄物のリサイクルのご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
 
             
          
 059-358-7800
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