廃棄物を焼却処理する際に生じる灰には様々なものが含まれています。
中には有害な物質が含まれている場合もありますが、どのように処理すればよいのでしょうか?
こちらのコラムでは、焼却灰の処理方法について解説いたします。
目次
焼却灰とは?
焼却灰とは、廃棄物を焼却処理した後に残る燃え殻のことです。
事業活動に伴い発生する産業廃棄物の一つで、焼却後の廃棄物のうち、焼却炉の底に溜まる燃えかすや灰のことを指します。
似たものに「ばいじん」がありますが、こちらは細かい粒子状のカスやススを集塵機で集めたもののことで、「燃え殻」と「ばいじん」は別の物として区別されています。
燃え殻の種類は、廃棄物焼却灰・木炭・コークス灰・アルミ灰・廃カーボン・炉清掃物・焼却炉残灰・製紙スラッジ焼却灰・重金属含有焼却灰などがあります。
廃棄処理の方法は?
燃え殻は、産業廃棄物の排出量全体の約0.5パーセントですが、最終処分されている量は産業廃棄物の種類の中で、2番目に多い廃棄物です。
最終処分は埋め立て処理されていますが、その際は管理型最終処分場でコンテナなどの容器に入れて埋め立てされます。
燃え殻に重金属やダイオキシン類などが含まれている場合は特別管理産業廃棄物の扱いになります。
コンクリート固化や溶融などの安定化処理をする場合もありますが、コストがかかったり廃棄物の量が増えてしまうなどのデメリットがあるので、安定化せずに遮断型最終処分場で処理することもあります。
リサイクルはできるの?
燃え殻の再生利用率は約60%です。
主なリサイクルの方法は、溶融処理をしてスラグ化し、路盤材に。
建築・建設資材として地盤改良やコンクリート、再生土などに利用されたり、焼成してセメント原料の一部などとして再利用されています。
また、焼却灰に含まれている、金や銀などの有価金属をメタルとして回収し、再資源化する技術も進んでいます。
燃え殻単体でのリサイクルは難しいのが現状で、まだ充分なリサイクルがされているとは言えませんが、中間処理で様々な原料として再利用することが可能です。
焼却灰にはダイオキシンを発生するなどの有害物質が含まれていることや、再利用可能な金属なども一緒に処理されてしまうなどの問題があります。
また、埋め立て処理は処分場の逼迫などの問題も抱えているので、よりリサイクルに向け積極的な取り組みが必要です。
適切な処理方法から業者の選定もご提案しますので、ぜひご相談ください。
※当社は法人様のみのご対応となります。