電子回路を構成する上で必要なコンデンサは、直流信号を遮断したり、交流信号を通す機能を持った電子部品です。
電子回路には重要な部品で幅広く使用されていますが、廃棄するにはどのような処理が必要なのでしょうか?
こちらのコラムでは、コンデンサの処分方法について解説いたします。
目次
廃棄処理の方法は?
コンデンサは産業廃棄物ですから、許認可を受けた処理業者に委託して、焼却処理や埋め立て処理されます。
廃棄物処理業者に委託する際は転売などを防止するためにも、しっかり潰しておくことや、電解液が人体に着いたり飛散しないように処理することも重要です。
産業廃棄物は、適正な処理が行われて最終処分されるまで排出事業者に責任がありますので、マニフェストを交付して管理します。
焼却する際、コンデンサがポリ塩化ビニルで覆われている場合は低温で焼却すると有毒ガスが発生するので、高温で焼却します。
処理の際の注意点
コンデンサを処理する際に重要なのは、PCBが含まれているかどうかを確認することです。
PCBが含まれている廃棄物はPCB汚染物です。PCBが含まれていない物は、金属くず・廃油・廃プラスチック類・ガラスくず・コンクリートくず・陶磁器くずになります。判別ができない時は、絶縁油を分析してPCB濃度が0.5mg/kg以下であることを確認します。
PCBが含まれているかどうかを確認せずに廃油や鉄くずとして廃棄処理したり、売買やリサイクルをすることは違法ですから注意が必要です。
PCB廃棄物とは?
PCBとは、ポリ塩化ビフェニルのことで、油状の化学物質です。
平成13年に「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(PCB 特措法)施行されています。
人体や環境に有害な物質なので、現在は製造・使用・輸入が禁止されています。
水に溶けにくい、沸点が高い、熱で分解しにくい、不燃性、電気絶縁性が高いなどの特徴があり、化学的に安定しているので、過去には多くの分野で使用されていました。
また、脂肪に溶けやすいので、人体に蓄積すると様々な影響を及ぼします。
コンデンサ、変圧器、安定器などのPCB廃棄物は、特別管理産業廃棄物になります。
PCBが含まれているかの判別は難しい場合があります。
知らずに誤った処理方法をしてしまうと、自然環境や人体に影響を及ぼします。
PCB含有の有無や正しい処理の方法がわからないなど、お困りの際はぜひご相談ください。
※当社は法人様のみのご対応となります。