水分を吸収したり吸着させたりするのに使用される乾燥剤モレキュラーシーブ。
寿命が長く効率も良いのでコストが抑えられることもあり、広く使用されています。
使用済みのモレキュラーシーブはどのように処理すればいいのでしょうか?
こちらのコラムでは、モレキュラーシーブの処理方法について解説いたします。
目次
モレキュラーシーブとは?
モレキュラーシーブは、結晶性ゼオライトで、アルミノケイ酸塩質の結晶材料です。
触媒、乾燥剤、吸収剤、脱水、触媒の蒸留など幅広く用いられており、色々なタイプと形状があります。
石油精製や石油化学をはじめとする工業における乾燥精製分離工程など、数多くの分野で使用されています。
また、他の湿式システムとは異なり、腐食や廃液、公害等の問題が無いことも特長です。
モレキュラーシーブと活性アルミナ
同じ乾燥剤の仲間として活性アルミナがありますが、こちらは低湿度領域では水分吸着容量が少ないのに対し、高湿度領域ではモレキュラーシーブよりも高い吸水能力を発揮する特徴があります。
この2つを組み合わせ、まずは活性アルミナで高濃度の水分を除去し、その後モレキュラーシーブで残った水分をさらに除去するという使われ方もあるようです。
処理方法は?
モレキュラーシーブ、活性アルミナともに量の多少に関わらず、「廃棄物の処理および清掃に関する法律」で定める「一般産業廃棄物」の「汚泥(無機性汚泥)」に該当します。
特性として、吸着能力が残っている場合、水などを吸着すると発熱する。
また、水以外の物質を吸着していると水が吸着されることで、吸着されていた物質が流出することがある。
吸着されていた物質が毒性ガスだった場合には、毒性ガスが放出される可能性があるので注意が必要ですね。
このように、産業廃棄物の処理には、危険を伴うものも多いです。不安を感じられる場合はぜひご相談ください。