建屋解体などの工事現場でよく排出されるグラスウールは産業廃棄物扱いとなります。処理業者へ依頼する際には、どのような法分類や処理方法で廃棄すればよいのでしょうか。今回はグラスウールの処理方法について解説をしていきます。
目次
グラスウールとはどんな物?
主に建物の断熱材として使用されています。簡単に言えば、夏は涼しく・冬は暖かく保つ建材です。壁や天井、床など様々なところに使用されています。
どのような廃棄物になるのか?
法分類は「ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず」に該当します。名称の通り、素材がガラスを繊維状になったもので構成されているためです。
主な処理方法は?
1.破砕・・・中間処理場にて破砕処理の後に、リサイクルや埋立て処分を行います。
2.焼却・溶融・・・非常に高温な熱で溶解して処理を行います。溶融スラグは路盤材等によってリサイクルされます。
3.埋立て処分・・・安定的な性質から安定型最終処分場にて埋立て処分を行います。

アスベストとの違いは?
グラスウールが人口繊維ですがアスベスト(石綿)は天然繊維で、廃棄物の品目は石綿含有産業廃棄物や飛散性のあるものは廃石綿等に該当します。
アスベストは結晶性ですが、グラスウールは非結晶性のため人体に入ってしまっても体内で溶かされて排出されますので、体内に残りません。
アスベストはIARC にて「ヒトに対して発がん性のある」としてグループ1に分類されていますが、グラスウールはグループ3「ヒトに対して発がん性に分類しない」に分類されています。

グラスウール取扱い時の注意は?
直接触ったりすると、繊維が肌にあたり痒みや痛みがあることがあります。作業で気になる場合は手袋や長袖、長ズボン、保護メガネ等の保護具を着用することをお勧めします。
まとめ
グラスウールは産業廃棄物としてガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くずとして廃棄しなければなりません。
埋立て処分以外にもリサイクル方法が確立されてきています。
アスベストとの違いは人工物と天然繊維の違いや発がん性といった危険性が違い、石綿含有産業廃棄物等として処理しなければいけません。
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