電子部品、耐火物、研磨材、建材など、さまざまな産業分野で使われているセラミック製品。
耐熱性・耐摩耗性・化学的安定性に優れる一方で、廃棄段階では「リサイクルが難しい素材」として扱われることが少なくありません。
なぜ、セラミックは資源化が進みにくいのでしょうか。
目次
① 高温焼成素材のため「再溶融」ができない
プラスチックや金属と異なり、セラミックは1,000~1,600℃以上の高温で焼成され、結晶構造が安定化しています。
このため、
- 再加熱しても溶けない
- 成形し直すことができない
という性質があり、材料としての“再生”が非常に困難です。
② 複合素材化が進み、分離が難しい
近年の工業用セラミックは、
- 金属との複合構造
- 樹脂との一体成形
- コーティング処理
などが施されているケースが多く、単一素材として分離できないことが、リサイクル障壁となっています。
③ 粉砕・処理コストが高い
セラミックは硬く脆いため、破砕すると摩耗粉が発生しやすく、設備負荷も大きい素材です。
その結果、
- 粉砕処理費が高額化
- 微粉管理や集じん対策が必要
となり、経済性の面でリサイクルが成立しにくい状況が生まれています。
④ 用途限定の“ダウンサイクル”が主流
現在、セラミック廃材の再利用は、
- 路盤材・埋戻材
- 耐火原料の一部代替
- セメント原料
といった用途限定型の再資源化が中心で、元の製品レベルへの水平リサイクルは困難です。
それでもリサイクルの可能性はゼロではない
一方で、以下のような条件を満たす場合、資源化の可能性が高まります。
- 単一材質で構成されている
- 異物混入がない工程内スクラップ
- 粒度・成分が安定している廃材
こうした廃セラミックは、原料代替材として再利用できる可能性もあります。
まとめ
セラミックのリサイクルが難しい理由は、
- 再溶融できない素材特性
- 複合化による分離困難性
- 高い破砕・処理コスト
- 再利用用途の限定性
といった構造的な要因によるものです。
しかし、排出段階での分別・品質管理や処理ルートの見直しによって、
廃棄物扱いから再資源化へ転換できる可能性は残されています。
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