製造現場や建設業などでは、産業廃棄物として多くのガラスくずが発生します。
ガラスくずはリサイクルが可能ですが、有価物化することはできるのでしょうか?
こちらのコラムでは、ガラスくずは有価物化できるのか?
また、処理方法とリサイクルについて解説いたします。
目次
ガラスくずとは?
ガラスくずとは、ガラスを主成分とした産業廃棄物です。
産業廃棄物分類では、「ガラスくず、コンクリートくず、陶器くず」という分類に定められています。
主な排出先は、ガラスの製造や加工の工程で発生した破片、粉末、不良品。小売業から発生する使用済みのガラス容器。建築や建設現場などからも排出されます。
種類は、空き瓶や容器、板ガラス、蛍光灯、ガラス管、ブラウン管、破損ガラス、研磨・切断されたガラス粉、ロックウール、強化ガラスなど様々です。
廃棄処理の方法
ガラスくずは産業廃棄物ですから、自治体での回収はできません。
自社で処分場へ持ち込むことも可能ですが、手続きや運搬も手間がかかるので、許可を得た専門の処理業者に収集運搬・処理を委託することおすすめします。
回収されたガラスくずは、埋め立て処分かリサイクル可能かによって処理の方法は異なります。
埋め立て処分の場合は、中間処理で破砕した後、安定型最終処分場で埋め立て処分されます。
リサイクル可能なものは、ガラスを色ごとに分けた後、カレットと呼ばれるガラス原材料としてリサイクルされます。
有価物化はできるの?
ガラスくずの有価物化は不可能ではありませんが、非常に難しいのが現状です。
「ガラスくず、コンクリートくず、陶器くず」は全体の約80%が再利用されています。
しかし、再利用は進んでおり、リサイクルは十分可能です。
ガラスくずを破砕した後、骨材の原料や路盤材として再利用できます。
一方、リサイクルには粒度分離、洗浄、異物除去、色分けなどの中間処理が必要で、それには高度な設備や人件費がかかります。
さらに再利用先での価格は比較的安く、経済的に割に合わないことが多いなどの現状もあります。
ガラスくずは異なる素材が混合されていくことが多く、そのような場合は破砕した上で埋め立て処分されることも多いです。
ガラスくずはリサイクル可能な資源ですが、処理工程の手間などから埋め立て処分されている現状があります。
排出する際は分別をするなどして、少しでも埋め立て処分を減らしていく努力が必要です。
廃棄物の分別やリサイクル方法、業者選定などまとめてご提案いたしますので、ぜひご相談ください。