産業廃棄物のうちにセレンと呼ばれる物質についての基準があります。

これはどういった物質になるのでしょうか？

また、基準値を超えた廃棄物の扱いはどうでしょうか？

今回のコラムでは、産業廃棄物におけるセレンについて解説していきます。

セレンとはどんなもの？

セレン自体は灰色の個体です。

自然界にも存在するもので、人体にも微量の必須元素となっています。

しかし、過剰に摂取してしまうと有害で悪影響が出る恐れがあります。

使用用途としては、電子部品やガラス製品、医療品などにも使用されています。

成分として含まれているものの性状等によって、産業廃棄物の品目はさまざまです。

具体的な基準値は？

セレンは特定有害産業廃棄物の基準に指定されています。

主に燃え殻・ばいじん・鉱さい・汚泥・廃酸・廃アルカリに指定されます。

基準値を超えた上記の廃棄物は特別管理産業廃棄物として処理を行います。

実際に確認するためには溶出試験などの分析資料が必要です。

もし、廃プラスチック類にセレンが含有していた場合はどうでしょうか。

廃プラスチック類には、特別管理産業廃棄物となる基準にありませんので法律上、普通産廃です。

性状などから総合的に判別することになります。

詳しくは環境省のWebサイトもご確認ください。

処理する時の注意

検討する際には、廃棄物に関する成分や発生工程など細かく処理業者に伝えます。

情報量が多いほど、適正な処理・処理費用に近づけることが可能です。

もし情報が少ないと、受け入れ拒否や保険をかけて高めの処理費を設定される原因になります。

処理対象となる廃棄物の許可を所持しているかが重要です。

処理業者の許可証に対象の品目や、特別管理産業廃棄物の許可有無、処理方法が明確になっているか確認しましょう。

保管時は、他の産業廃棄物と混ざらないように区別しておくことが良いです。

セレン以外でも有害物質を含んだ試薬などはラベルや看板を張って、中身がわかるようにしておきます。

基本的なことは他の廃棄物とも同様に、徹底して管理・運用を心がけましょう。

まとめ

セレンは幅広い分野で使用されており、自然界にも存在する成分です。

セレンは特定有害産業廃棄物の基準に指定されています。

基準値を超えた廃棄物は、特別管理産業廃棄物として処理することになります。

指定された法分類以外の産業廃棄物に含有されていた場合は、普通産廃として扱います。

実際に判断するには溶出試験等の分析資料が必要です。

処理を行う場合には、詳しい情報を業者に伝えて適切な処理が行えるか検討します。

処理するまで他の廃棄物も混ざらないように、区別して保管します。

当社では、有害物質を含む産業廃棄物・特別管理産業廃棄物の処理実績がございます。

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