― 排出段階で決まる「処理のしやすさ」とコストの差 ―
産業廃棄物の処理現場では、
「見た目は普通だが、実は扱いづらい廃棄物」が増えています。
排出事業者としては通常の廃棄物のつもりでも、
処理業者側から見るとそれは“処理困難物予備軍”かもしれません。
こちらの記事では、
なぜ処理困難物と判断されるのか、
そして排出事業者が事前にできる対策について解説します。
目次
処理困難物とは「特殊な廃棄物」だけではない
処理困難物というと、
- 有害物質を含むもの
- 爆発・発火リスクのあるもの 等
を想像されがちですが、実際はそれだけではありません。
以下のような条件が重なることで、
“普通の廃棄物”が処理困難物扱いになるケースが非常に多いのです。
処理困難物予備軍になりやすい3つの要因
① 水分・汚れ・異物の付着物が多い
- 紙や繊維に大量の水分が含まれている
- 内容物が十分に除去されていない容器類
- 油や溶剤が付着したままの端材
これらは
- 焼却効率の低下
- リサイクル不可
- 二次処理の発生
につながり、処理単価が一気に上がる要因となります。
② 複数素材が混ざっている(分別不足)
- 金属+樹脂
- ゴム+繊維
- プラの中に紙・木片・異物が混入
「少しくらい混ざっていても問題ないだろう」という認識が、
処理現場では大きなリスクになります。
結果として
- 受入拒否
- 特別費用の発生
- 廃棄物の返却に関わる出費と手間
につながるケースも珍しくありません。
③ 性状・成分情報が不明確
- WDS(SDS)がない
- 成分が「不明」
- 製造工程が説明できない
処理業者は安全確保のため、
情報が曖昧な廃棄物を最も警戒します。
その結果、
「扱えない」「通常処理できない」「お断り価格での提示」
と判断されることがあります。
排出段階でできる“処理困難化”の回避策
処理困難物かどうかは、
排出時点でほぼ決まると言っても過言ではありません。
排出事業者ができる対策は以下の通りです。
- 分別ルールを現場で明確化する
- 水切り・内容物除去を徹底する
- 廃棄物の性状・成分情報を整理する
- 不安な廃棄物は排出前に処理業者へ相談する
これだけで
処理単価の上昇や受入トラブルを防げるケースは非常に多いです。
「処理段階」ではなく「排出段階」で考える時代へ
処理困難物は、
処理業者の問題ではなく
排出段階の設計・管理の問題であることがほとんどです。
- なぜ処理費が高いのか
- なぜ受入を断られたのか
- なぜ有価物化できないのか
これらの答えは、
排出現場の運用に隠れていることが多いのです。
おわりに
もし
- 処理費が年々上がっている
- 「処理困難」と言われる廃棄物が増えてきた
- リサイクルできるはずのものが焼却・埋立てされている
といった課題があれば、
排出段階の見直しで改善できる可能性があります。
弊社では、
排出事業者様の廃棄物を
「処理困難物にしないための設計・運用改善」
という視点からコンサルティング支援を行っています。
お困りごとや課題がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。


