廃棄物の処理において問題となっている、不法投棄。
定められた以外の方法で廃棄物を処分することは法律で禁止されています。
万が一、委託した業者が不法投棄をしていたことが発覚した場合はどうなるのでしょうか?
こちらのコラムでは、委託した産業廃棄物が不法投棄された場合について解説いたします。
目次
不法投棄とは?
不法投棄とは、廃棄物を適正に処理せず、定められた場所以外に不法に投棄することです。
定められた場所以外とは、例えば、空き地・道路・山林・河川・原野・海岸などです。
廃棄物は全て、その種類によって、適切な処理が法律で定められていますので、従わない場合は廃棄物処理法違反として、罰金・罰則が課せられます。
対象は、処理業者だけでなく、個人、家庭、大学、医療機関、企業など全てです。
また、不法投棄は土壌や水質の汚染、事故や事件を誘発する、生活環境や景観を損ねる、などに繋がります。
不法投棄が起きる原因
不法投棄が起きる原因はいくつか考えられます。
・処理業者が、処理能力を超える廃棄物を受け入れてしまい、処理しきれなくなるため。
・処分場の逼迫問題で、全国的に処分場が不足しているため。
・コスト削減のために、処理設備の導入や処理コストを抑えようとするため。
・排出事業者側に、廃棄物に対する知識がなかったり、リテラシーが低いため。
コストを抑えて利益を得ようと、故意に不法投棄を行う悪質な業者もいますので注意が必要です。
廃棄物処理における責任は?
廃棄物の処理及び清掃に関する法律では『廃棄物は排出者が自社処理するか、一定の資格をもつ処理業者に委託しなければならない』とされています。
業者に処理を委託しても、収集運搬・処分業者に責任が転嫁されるわけではありません。
委託した処理業者が不法投棄を行なった場合、排出事業者が知らなかったとしても排出事業者にも責任があり、委託義務違反や注意義務違反などとして、措置命令が下されます。
そうならないためにも、委託業者の選定は重要です。
産業廃棄物の許認可を受けているか、価格は相場と比べて不当に安くないかなど、確認すべき点はたくさんあります。
不法投棄は故意に行うだけでなく、排出事業者側は知らずに巻き込まれてしまうケースもあります。
不法投棄は犯罪であり、環境破壊や企業価値を損ねることに繋がります。
悪質な業者に委託してしまうことのないようご提案いたしますので、ぜひご相談ください。
※当社は法人様のみのご対応となります。