廃棄物のリサイクル、再資源化などの取り組みは積極的に行われています。
その中で、廃棄物から固形燃料などの再生燃料を有効活用する動きも注目されていますが、どのような方法とメリットがあるのでしょうか。
こちらのコラムでは、廃棄物の固形燃料化について解説いたします。
目次
廃棄物固形燃料とは?
廃棄物固形燃料とは、生ごみや古紙、プラスチックごみなどの一般廃棄物を原料として作られた固形燃料です。
廃棄物から固形燃料を製造する技術を「廃棄物固形燃料化」と言い、廃棄物を乾燥させて水分を除去するなどの工程があり、専用の装置で燃焼させて再燃料化され、発電・乾燥・暖房などに使用されます。
種類としては「RDF(Refuse Derived Fuel)」「RPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)」などがあり、それぞれに原材料や収集の方法、廃棄物の性状などが異なります。
RDFとRPFの違いは?
「RDF」は、生ごみ、紙ごみ、プラスチックごみなど、一般家庭から排出され自治体が収集した一般廃棄物を、加熱・粉砕・乾燥させてクレヨン状に固めたものです。
減容化されて石灰を混入しているので、取り扱いやすく、悪臭の発生や腐敗もないので長期保存が可能です。
「RPF」は、民間の業者が分別した古紙、廃プラスチックの中で、マテリアルリサイクルができないものを原料とした固形燃料です。
原材料が限られているので不純物や含水量が少なく、RDFよりも高い熱量を確保できる、廃棄物の配合比率によって熱量をコントロールできるなどの特徴があります。
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マテリアルリサイクルとは?実際の事例もご紹介!|廃棄物の適正処理|提供サービス|廃棄物処理・環境コンサルティングの株式会社丸商
メリットとデメリット
RDFとRPFのどちらにもメリットとデメリットがあります。
RDFは、ごみを直接焼却するより均質な燃焼が可能というメリットから、家庭ごみの有効活用として広まりました。
しかし、火災や爆発事故が発生したり、積み上げた状態での長期保管によって発熱や発火することがわかりました。
現在RDFは指定可燃物とされ、製造・保管にあたり安全上の基準があります。
そのため、主流はRDFから、安全で高品質なRPFに移行されつつあります。
一方、RPFのデメリットとしては、廃プラスチックの汚れがひどいと使用できない、塩素系プラスチックの燃焼でダイオキシンや塩素系ガスが発生する恐れがあるなどの課題があります。
廃棄物固形燃料は、石炭・重油など化石燃料の代替燃料として使用されています。
特にRPFは、環境保全に配慮した廃棄物の再資源化に向けて注目されています。
企業として、環境に優しい新たなエネルギーを使用していく取り組みもご提案していますので、ぜひご相談ください。
※当社は法人様のみのご対応となります。