建築関係や家具、木工製品などから発生する木くずにはたくさんの種類がありますが、どのように処理すればよいのでしょうか。
また、木くずを有価物化することはできるのでしょうか?
こちらのコラムでは、木くずの有価物化について解説いたします。
目次
木くずの種類
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木くずとは、主に木材で構成される廃棄物のことです。
建築・建設、解体、家具の製造、貨物輸送、木材の輸入、木製品、パルプ製造など様々な業種から木くずは排出されます。
建具の残材、ベニヤ、おがくず、かんなくず、パレット、梱包用コンテナ、足場材、内装の端材、剪定で発生する植栽や生木、流木など多くの種類があります。
基本的に事業所から排出されるもので、廃棄物処理法で定められた20種類の廃棄物は産業廃棄物ですが、その種類によって一般廃棄物に区分されるものもあります。
産業廃棄物と有価物
産業廃棄物の中には有価物になるものもあります。
両者の判別はどのようにされるのでしょうか。
産業廃棄物は文字通り不要となって廃棄されるもので、回収処理の際は廃棄物収集運搬業許可を持った業者が取り扱います。
有価物は、不要になったものでも何らかの加工をすることで再利用できるもので、その性状や物としての価値、排出事業者の意思、運搬状況など総合的に判断されるものです。
有価物は、廃棄物ではないという前提で収集運搬するのであれば、廃棄物収集運搬業許可が必要ない場合があります。
その定義は難しく、実際に裁判が起こった事例もいくつかあります。
木くずは有価物化できるの?
木くずをそのまま有価物化することは不可能ではありませんが、大半が産業廃棄物として粉砕やチップにするなどの加工処理をして初めて有価物になるのが現状です。
例えば、合板用や製紙用のチップ、助燃剤やバイオマス燃料、堆肥などです。
2007年に廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部が改正され、2008年から「物品賃貸業に係る木くず等」が産業廃棄物に追加されたこともあり、木くずのリサイクル化が進みました。
また、建設リサイクル法においても、木くずは「特定建設資材廃棄物」に指定されており、分別解体や再資源化が義務付けられています。
産業廃棄物を再資源化して有価物化していくことは環境保護だけでなく、新たな利益を産むこともできます。
産業廃棄物と有価物の違いは判断が難しいうえに、扱いを間違えると排出事業者、収集運搬・処理業者に罰則を課せられるなのどの不利益が生じる可能性もあります。
適切な方法をご提案いたしますので、まずはご相談ください。