硝酸は強力な酸化作用を持ち、金属や有機物と反応して発熱・有毒ガス発生・爆発の危険があります。
実験室や製造現場で使用された硝酸は、下水への排出や他の薬品との混合処理は法律で禁止されています。
硝酸は「廃酸」に分類され、産業廃棄物の許可業者による処理が義務付けられています。
処理方法や廃棄する際の注意点は何があるでしょうか。
この記事では、硝酸の処理について詳しく解説していきます。
目次
硝酸とはどんな産業廃棄物?

硝酸は、酸性・腐食性のある化学物質です。
さまざまな分野で使用されており、例えば、染料や医薬品、金属加工のエッチング等に使用されています。
産業廃棄物としては、「廃酸」になります。
pH値が2よりも低いものは強廃酸となり、特別管理産業廃棄物に該当します。
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廃酸とは?種類や処理方法を徹底解説|丸商の産廃コラム|廃棄物処理・環境コンサルティングの株式会社丸商
硝酸を放置するリスク
硝酸は時間の経過とともに容器を腐食させ、漏えいやガス発生が起こる可能性があります。
保管中の事故でも事業者責任が問われるため、「使っていない」「成分が不明」と感じた時点で処理を検討することが重要です。
硝酸廃棄の正しい流れ

硝酸は自社での中和処理が非常に危険であり、専門設備を持たない事業所での処理はできません。
廃棄は以下の流れで行います。
- 処理業者へ成分・濃度・数量を相談
- 分析が必要な場合はサンプルを提出
- 回収・中和処理・無害化を実施
- マニフェストで適正処理を記録
硝酸にアルカリ性の化学物質を添加することで、中和することで無害化します。
また、焼却することも可能ですが、硝酸には可燃性があります。
他の廃棄物と混ぜることで爆発の危険があるため注意が必要です。
廃棄する際の注意は?

産業廃棄物として廃棄するために、廃酸の許可を所持している処理業者に委託します。
物によっては、特別管理産業廃棄物の許可が必要になります。
産業廃棄物を廃棄する際には、必ずマニフェストを発行して処理を行わなければなりません。
硝酸は酸性・腐食性があります。
もし皮膚についたりすると爛れたり火傷する恐れがあります。
直接素手で触れることは絶対に行わないようにしましょう。
また、硝酸には可燃性があるため他の廃棄物と混ぜることも大変危険です。
他の廃棄物とは区別し、直射日光のあたらない通気性の良い場所で保管します。
費用は濃度と数量で変動
硝酸の処理費用は、濃度・容器の種類・他薬品との混合の有無によって決まります。
高濃度や不明薬品は分析費用が追加されるため、早期相談がコスト削減につながります。
まとめ
硝酸とは、酸性・腐食性のある化学物質です。
産業廃棄物としては「廃酸」に該当します。
強廃酸と呼ばれるpH値が2以下の物は、特別管理産業廃棄物になります。
処理方法は、中和処理や焼却することも可能です。
硝酸には可燃性があるため、焼却する際には爆発の恐れがあるため注意が必要です。
処理を行う際には、廃酸の許可を持っている処理業者でなければいけません。
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廃棄でお困りの際は是非ご相談ください。
※当社は法人様のみのご対応となります。



