産業廃棄物の処理を委託し、回収から処分までに一通りの流れがあります。実際に全ての現場を見て回る機会が少ないと思います。具体的には、どのような流れで処理されているのか、一例を用いて簡潔に解説していきます。
目次
産業廃棄物処理の流れ
流れ①:排出
排出事業者の事業活動によって発生した産業廃棄物、それ以外のものは一般廃棄物として排出されます。
流れ②:分別
排出された廃棄物は、一般廃棄物と産業廃棄物に分別します。産業廃棄物でいえば、さらに各法分類ごとに廃棄物の分別を行います。
また、鉄くずや段ボールなどは「専ら物」として再利用できるため、さらに分別することができます。
流れ③:保管
産業廃棄物は、回収されるまで保管場所に一時保管されます。保管場所には、囲いを設けたり、看板を立てるといった基準があります。
コンテナやフレコン、ドラム缶等の容器で飛散しないよう保管します。
廃棄物の分類や性状に応じて、適切な保管方法をしましょう。
流れ④:収集・運搬
排出事業場から中間処理場や最終処分場まで収集・運搬を行います。排出事業者が自ら運搬する場合は収集運搬許可は不要です。
「運べれば何でもよい」という訳ではなく、しっかり飛散防止等の対策をして、廃棄物の性状に適した車両で運搬しなければなりません。
委託して行う場合には、収集運搬の許可を持った業者へ委託しなければなりません。契約締結前の見積りを依頼する時点で、条件を満たしているか確認しておきましょう。
流れ⑤:処理・リサイクル
処理場へ到着後、回収された廃棄物を降ろします。降ろしてすぐ処分開始される訳ではなく、処分までに日がかかることが多いです。
中間処理では、最終処分を行う前処理を行います。
例えば、破砕や焼却、脱水など減量化を経て、最終処分場へ運ばれ処分完了します。
再利用の場合、マテリアルリサイクル・サーマルリサイクル・ケミカルリサイクルと用途に応じて、原料やエネルギーなどへ再利用されます。
まとめ
産業廃棄物は、排出から最終処分が完了するまでに一定の流れがあり、処分完了するまで排出事業者に責任があります。
法律に従って手順を踏まなければ違反となってしまうこともあります。
新しく処理する廃棄物は、一通りの流れを理解して、ルートも検討しましょう。
当社では、廃棄のみでなく保管や分別のアドバイスや処理ルートを一元管理する提案も行っております。気になる点があればお気軽にお問い合わせください。