産業洗浄剤などで多く使用されているフッ素系溶剤は、不燃性で人体へ安全性も高いことから様々な産業分野で使用されています。
危険性が低いフッ素系溶剤ですが、どのような処理をしたらいいのでしょうか?
こちらのコラムでは、フッ素系溶剤の特徴や処理方法について解説いたします。
目次
フッ素系溶剤の特徴は?
フッ素系溶剤は、不燃性で、高い熱的・化学的安定性があります。
低粘度、低蒸発潜熱、低表面張力、低腐食性など、物理化学的性質に優れていることから、様々な産業分野で使用されています。
しかし、安定性に優れているがゆえにオゾン層破壊や地球温暖化への影響があることから、同等性能で環境適応性の高い溶剤の開発が進められてきました。
用途はどんなもの?
洗浄の用途では、電子部品、レンズ、金属部品などの精密洗浄や油脂除去に使用されています。
溶媒の用途としては、潤滑剤やグリースなどの溶媒、フッ素樹脂溶解・分散溶媒、フッ素系材料を合成する際の反応溶剤など幅広い用途があります。
油脂分解率は低いものの浸透量や比重が大きいことで、洗浄時間が短くて済みます。
沸点が低く揮発性が高いので、乾燥温度も低く短時間ですむという利点から衣類のクリーニングにも使用されています。
積極的に産業廃棄物リサイクルを
使用済み溶剤をそのまま焼却処分すると、処理設備への負担が大きいこと、地球温暖化、ダイオキシンの発生など環境への負荷がかかります。
そのため再生可能な廃溶剤はリサイクルし、再生品や再生原料として利用されています。
フッ素自体が不燃性で危険性が低い「非危険物」で、特別管理廃棄物規制に該当しないがゆえに容易に廃棄物処理をせず、地球環境のためにも積極的にリサイクルして再資源化していきたいですね。
産業廃棄物の減量化や有効活用に向けて、廃棄物の分析、再資源化が可能なのかどうか調査いたします。
ぜひご相談ください。