普通産業廃棄物は全20品目の廃棄物に分けられますが、その中でも7品目は業種指定によって分類されています。
業種指定とは、特定の排出事業者による業種が指定されており、その事業活動によって発生した廃棄物を言います。
具体的にはどんな業種がどの廃棄物の品目に該当するのか、また誤って処理してしまった場合はどうなるのかを解説していきます。
目次
業種指定の7品目とは?
具体的には「木くず、紙くず、繊維くず、動植物性残さ、動物系固形不要物、動物のふん尿、動物の死体」の7品目が該当します。
※詳しくは以下の通りです。
木くず | 建設業(工作物の新築・改築および除去に伴って発生したものに限る)、木材または木製品製造業、輸入木材の卸売業、パルプ製造業、輸入木材の卸売業 |
紙くず | 建設業(工作物の新築・改築または除去に伴って発生したものに限る)、製本業、パルプ、紙または紙加工品の製造業、新聞業、出版、製本、印刷物業 |
繊維くず | 建設業(工作物の新築・改築および除去に伴って発生したものに限る)、繊維工業(紡績・織布工場など)で発生した天然繊維くず |
動植物性残さ | 食料品製造業、医薬品製造業、香料製造業において、原料として使用した動物性又は植物性の固形状の不要物 |
動物系固形不要物 | と畜場で処分した獣畜、食鳥処理場で処理をした食鳥など |
動物のふん尿 | 畜産農業などの事業活動によって排出される動物のふん尿 |
動物の死体 | 畜産農業などの事業活動によって排出される動物の死体 |
気になる事例
例えば、貨物物流で使用した木製パレットの場合はどのような分類になるのでしょうか。
この場合は一般廃棄物ではなく、産業廃棄物に該当します。
詳しくは、下記の平成19年9月7日の法改正情報をご確認ください。
https://www.env.go.jp/hourei/11/000470.html
他の事例では、飲食店で廃棄する食料品の切れ端などは産業廃棄物ではなく、一般廃棄物に該当します。
飲食店は、食料品製造業に該当しないので、産業廃棄物に該当しないためです。
さらに例外で、PCBが付着した紙や木材などは業種によらず、全て産業廃棄物として処理しなければなりません。
もし誤って廃棄してしまったら
もし産業廃棄物と誤って一般廃棄物として処理をしてしまった場合、廃棄物処理法違反になってしまいます。逆のパターンも同一です。
罰則として、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、若しくはその両方を科せられる可能性があります。
知らずに違反行為になってしまわないように、事前にどの廃棄物として処理しなければならないのか確認しましょう。
もしよくわからない、不安が残る場合には管轄する自治体へ確認してみることがよいです。
まとめ
産業廃棄物20品目のうち、7品目「木くず、紙くず、繊維くず、動植物性残さ、動物系固形不要物、動物のふん尿、動物の死体」には業種指定がされています。
中には木製パレットやPCBのように、例外となる物もあります。
知らずに処理してから違反となってしまった場合には、懲役や罰金といった重い罰則が科せられてしまいます。
事前にどの廃棄物として処理するのか確認するようにしましょう。
もし自分で判断が難しい場合には、管轄している自治体へ問い合わせて確認することです。
丸商では、産業廃棄物の品目・業種指定の廃棄物にも問わず対応することができます。
産業廃棄物でお困り事はお気軽にお問い合わせください。