産業廃棄物でさまざまな危険物質を含む廃棄物があります。
一般的な廃棄物とは異なり、雑に管理・廃棄を行ってしまうと大きな事故に繋がってしまう可能性が高いです。
いくつか分類される危険物ですが、今回は第5類危険物と呼ばれる廃棄物について解説していきます。
目次
危険物第5類とは?
危険物とは、消防法で定められている物質であり、第一類から第六類まで分類されています。
その中でも第5類とは「自己反応性物質」という性質を持つものです。
固体または液体の物質で、加熱よる自己反応で、爆発的に反応が進む物質です。
具体的な物質はどんなもの?
以下の物質が第5類に該当します。
1.有機過酸化物…(品名:過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、過酢酸)
2.硝酸エステル類…(品名:硝酸メチル、硝酸エチル、ニトログリセリン、ニトロセルロース)
3.ニトロ化合物…(品名:ピクリン酸、トリニトロトルエン)
4.ニトロソ化合物…(品名:ジニトロソパンタメチレンテトラミン)
5.アゾ化合物…(品名:アゾビスイソブチロニトリル)
6.ジアゾ化合物…(品名:ジアゾジニトロフェノール)
7.ヒドラジンの誘導体…(品名:硫酸ヒドラジン)
8.ヒドロキシルアミン…(品名:ヒドロキシルアミン)
9.ヒドロキシルアミン塩類…(品名:硫酸ヒドロキシルアミン、塩酸ヒドロキシルアミン)
10.その他のもので政令で定めるもの(品名:アジ化ナトリウム、硝酸グアニジン)
11.全各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
さらに、第一種自己反応性物質と第二種自己反応性物質に分けられます。
それによって指定数量が変わってきます。
・第一種自己反応性物質…指定数量10kg
・第二種自己反応性物質…指定数量100kg
第一種自己反応性物質は、口径が9ミリメートルのオリフィス板を用いて行う 圧力容器試験において破裂板が破裂するもので、それ以外のものが第二種自己反応性物質です。
指定数量は、危険性が高いものほど数量が小さく、低いものほど大きくなることが特徴です。
もし指定数量以上の危険物を貯蔵・取り扱う場合、政令で定める技術水準を満たさなければなりません。
これらに該当する物質を含んだ廃棄物には、特に上記の事に注意しなければなりません。
そのためにもSDS(安全データシート)などを処理する前にしっかり確認することが大切です。
当社では、危険物を含む廃棄物の処理ご提案を行っております。
処理方法がわからない、不安に感じる廃棄物がございましたらお気軽にお問い合わせください。