木材を鉋(かんな)で削る際に出るかんなくず。
かんなくずそのものの状態でも価値があり、一般に販売されていてネット上の通信販売でも流通しています。
では、事業所から大量に廃棄されるかんなくずはど、のような廃棄処理が必要なのでしょうか?
こちらのコラムでは、かんなくずの廃棄物処理とリサイクルについて解説いたします。
目次
かんなくずはどんな物?
「かんなくず」とは、木材の表面を薄く削る時に出る平面状の木くずです。
似た物として「おがくず」がありますが、こちらは木材を加工したり、製造機械で作る粉状などの目の細かい木くずのことです。
元々が自然の「木」であることから、薄い木くずそのままの状態で使用される物も多く、商品にもなっています。
例えば、檜(ひのき)のかんなくずはその香りの良さから、アロマ効果を得られるなとしてお風呂に入れたり、消臭効果もあるのでトイレに置くなどの利用もされているようです。
廃棄物処理の方法は?
工場などの生産現場で大量に排出されたかんなくずは、産業廃棄物となり「木くず」に分類されます。
産業廃棄物分類としての木くずは、「建設工事の際に出たもの」「木材業者などの事業活動によって出たもの」という条件があるので、排出現場も限られています。
例えば、建設やリフォームの現場、解体現場、木材品加工会社などです。
建設現場で排出された木材、パルプ製造の過程で排出された木材、家具などの木製品製造過程で排出された木材、輸入木材の卸売に伴う廃木材、PCBが染み込んでいる木くず、などです。
再利用に適さない木くずは、管理型最終処分場で埋め立て処理、または焼却処理となります。
リサイクル方法は?
木くずは産業廃棄物の中でも再利用率が高く、その方法も様々です。
メジャーな方法としては、木くずを細かく砕いてチップ化し、建材、紙の材料、家畜用施設の床敷などに再利用します。
また、燃えやすい特徴がある木くずは固形燃料やセメントを作る際の原燃料として、またバイオマス燃料などとしても再利用されています。
もう一つ、木くずを発酵させて堆肥として再利用することも可能です。
かんなくずは、吸水性、吸湿性にも優れていて、廃棄物となった後も様々な産業で再利用することが可能です。
間伐材や剪定木など同じ「木」でも一般廃棄物となる物もあり、産業廃棄物との区別が難しい場合があります。
産業廃棄物を誤って一般廃棄物で処理してしまうと罰則を受ける可能性もありますので、専門の処理業者にご相談ください。