RPFは産業廃棄物を原料に作られた固形燃料で、石炭、コークス、化石燃料の代替品として使用されています。産廃業界においても、廃棄物を利用したリサイクルとして、RPFは注目を集めています。
こちらのコラムでは、RPFの特徴や注目される理由などについて解説いたします。
目次
RPFとは?
RPFとは「Refuse Paper and Plastic Fuel」の略で、廃プラスチック、古紙などのマテリアルリサイクルが困難な産業廃棄物を原料として作られた固形燃料です。
開発された1992年以降、石炭、コークス、化石燃料の代替品として普及し、使用されるようになりました。
分別された産業廃棄物が原料なので、品質が安定して使いやすい特徴があります。
廃プラスチックが原料であることによって熱量が高く、また原料である古紙と廃プラスチックの配合比率により熱量のコントロールが容易です。
不純物の混入が少ないので、排ガス対策がしやすく環境にもやさしいなどの特徴もあります。
RPFとRDF
RPFの他に、RDFという固形燃料もあります。
RDFは、家庭から出る一般廃棄物を原料としており、名前は似ていますがRPFとは別物です。
RPFと違ってRDFは、産業廃棄物ではなく、自治体が回収する家庭ゴミが原料です。
そのため、分別されていない生ごみや不燃物なども含まれているので含水量も高くなります。
熱量も低く、原料の混合比を変えて熱量をコントロールすることはできません。
これらの理由から、RDFよりもRPFの方が高品質といえます。
注目されている理由
様々なメリットがあるRPFですが、広く普及されてきたのには理由があります。
より注目度が高まった背景には、日本国内におけるエネルギーの自給率を上げる目的もあります。
世界的にみると、日本はエネルギー自給率が低い国です。
年々上昇傾向にはありますが、OECD(経済協力開発機構)加盟国の中ではまだまだ低いと言えます。
元々エネルギー資源資源が乏しいこともありますが、輸入に頼るばかりではいられません。
また、廃プラスチックは、海洋プラスチック問題や廃棄物の輸出規制もありますので、廃プラスチックを原料にできるRPFは注目度が高まってきました。
日本国内においても、代替エネルギーの開発は進んでいます。
RPFは、環境問題への取り組みだけでなく、産業廃棄物処理におけるコスト削減、廃棄物の処理量の軽減にもつながり、排出事業者、産業廃棄物処理業者ともにメリットがあります。
リサイクルへの取り組みも含めてご提案いたしますので、ぜひご相談ください。