日用品や工業製品などに幅広く使われているポリカーボネートは、プラスチックの一種です。
プラスチックのリサイクルは地球温暖化の抑制に向けて重要な課題の一つですが、ポリカーボネートはリサイクルできるのでしょうか?
こちらのコラムでは、ポリカーボネートのリサイクルについて解説いたします。
目次
ポリカーボネートとは?
ポリカーボネートとは、加熱すると溶けて冷却すると固まる性質を持った樹脂が原料のプラスチックです。
車のヘッドランプ、スマートフォン、高速道路の遮光板、ヘルメット、光ディスク、防弾素材など幅広く使用されています。
ガラスと同程度と言われるほど透明性が高く、強度はガラスの約200倍で樹脂の中でも特に耐衝撃性が高いという特徴があります。
また、耐候性が高く劣化し難いので屋外での使用にも適しています。
自己消火性にも優れているので燃えにくく、火がついても広がらないので電気機器などにも使用されています。
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廃プラスチックとは?種類や処分方法を徹底解説|丸商の産廃コラム|廃棄物処理・環境コンサルティングの株式会社丸商
廃棄物処理の方法は?
産業廃棄物としてのポリカーボネートは「廃プラスチック」に分類されます。
廃プラスチック類の処分方法は「焼却・埋め立て処分」「リサイクル」「有価買取」といった方法があります。
廃棄物が汚れていない場合はリサイクルや有価買取が可能ですが、汚れている場合は、焼却・埋め立て処分となります。
プラスチックは燃やすと有毒なダイオキシンが発生するため、ダイオキシン類特別措置法の規制対象となります。埋め立て処分は安定型最終処分場で処理されます。
リサイクルはできるの?
廃プラスチック類のリサイクルは「サーマルリサイクル」「ケミカルリサイクル」「マテリアルリサイクル」という3つの方法で行われており、ポリカーボネートもリサイクル可能です。
これまではプラスチック類のリサイクルは難しかったのですが、今では技術が進歩しています。
廃棄物となったポリカーボネートは、粉砕・溶融して再成形するマテリアルリサイクルが一般的でしたが、様々な方法で科学的に分解して新たな製品の原料などに再利用する、ケミカルリサイクルの技術も進歩してきました。
ポリカーボネートは、環境を脅かす危険性が少ないリサイクル可能な素材です。
用途の幅が広く生産が増えればそれに伴って廃棄物の量も増えていきます。
プラスチック類のリサイクルは地球規模の課題です。
積極的なリサイクルのためにもぜひご相談ください。
※当社は法人様のみのご対応となります。